新・河南省を往く 23
河南省の料理
河南省は霊宝・洛陽・開封を回ったが、そこで食べた料理について書いてみよう。
霊宝ではホテルの向かいにある「霊賓肥牛城」で食べたことは新・河南省を往く 13で書いたとおりだ。牛と羊はお薦めなので、行く方がいたらチャレンジして欲しい。
洛陽名物と言えば「水席料理」と言うことで、事前に調べていただいた名店「真不同」に登楼。6品で200元ぐらいだったか、頼むと早速やって来た。
店内は混んでいて、ステージが見える席は一杯。ステージが見えない帳場の前の席に案内された。漢服を来た人たちがウロウロしているが、大別してウエイトレスさんと舞台に立つ芸人さんだ。前者は料理運びをせっせとしているが、後者はテーブルを回りながら最後は舞台に立ち歌や踊りを披露してまた去っていくを繰り返している。男性の歌手はなんか吉幾三氏のような声質の持ち主でまあこんなもんかなと。女性は二人の侍女を従えた年増のお妃のようなそんな人たちが踊っているようだが残念見えない。料理の方はどうかというと、こちらもなんだか、まあこんなものかという感じだ。それは私の舌がダメになっているからだろうが店内の掲示によれば台湾の各政党のリーダーなんかが訪れているようで麗々しくパネルになっているし、周恩来首相なんかは人形になって入り口に鎮座している。そういう名店なのだ。また、台湾の要人が水席喰いにやってくるんだから中台戦争なんか起きるわけないやね。
開封は、何といってもスープいっぱいの灌湯包子、鶏をゆでてタレをかけた桶子鶏、鯉の揚げたのに甘いタレをかけ回し、細いラーメンで布団のように覆った鯉魚焙面、小魚をスープに揚げ浸しにした黄悶魚が美味い。しかしまあ鯉は見応えはあるが何度も食べる気にはならない。
一方、灌湯包子は何度も喰うに足るものだと思う。地元の人がよく来る「一品楼」は市内に二点ほどあるのか、どっちも行ってみたが美味しい。ただ、食器の片付け方がいささか乱暴でガチャガチャガシャーンとうるさいのが玉に瑕だ。
開封最終日の夕食は私の希望で、ホテルからタクシーでだいぶ走った先の万達広場の4階にある謎の日本居酒屋「白石の深夜食堂」を訪問。
深夜食堂という同名の食堂は昔、万博時代広場にもあったのだがそっちは今はないようだ。「深夜食堂」有名になっています。店内で流しているビデオはなぜか「孤独のグルメ」日本版を中国語字幕付きで。
そして日本テイストあふれる店内装飾がヒリヒリする感じを出してて良い。ここでバイトしたくなっちゃうくらいだ。
大阪焼きと称するお好み焼き風で目玉焼きが載った粉物を注文。蛸が入ったたこ焼きでした。どっちでもいいやって思ったけど、同行の大阪人が「これはたこ焼きやな。」と言うから区別するべきである。
そして「寿司」。エビと牛肉・・・。
全体に日本風の何かという感じのテイストだが味は悪くない。生ビールを頼んだらアサヒスーパードライが瓶で出てきたのをジョッキに注いで飲むんだが、雰囲気は出ている。
最後に勘定を済ませたら、バイトの姉ちゃんたちが「サヨナラ~」っていってくれたので、こっちも親指立てて「中!」と答えたらメチャクチャウケてた。