imaginegargle’s blog

中国文明の揺籃である河南省への旅の準備とその旅路について記すブログ

旅行

河南省を往く62

最終日、上海のことを書くのを忘れていた。もう上海なんで河南省を往くでもないんだが、翌日は飛行機が12時発の関空行きなので、朝8時にはホテルを出たい。磁気浮上型のリニアモーターカーにも乗ってみたいで夜遊びもせずに早く寝ることにした。 ただ、夕飯…

河南省を往く61

帰国して一週間。途中に青森行きを挟んで今日に至る。今回の旅行で必要とした経費をざっと計算してみた。往復の航空運賃、中国内の航空運賃、中国の鉄道運賃で約10万円にホテル代が7万円といったところ。その他タクシー代・食費・お土産代などに6万円程かか…

河南省を往く60

拙ブログも60回を数える。飽きっぽい性格だがよくぞ続いたと我ながら呆れる次第だ。 今日は河南省開封市理事庁街を訪れた際に、理事庁街小学付近でお店を開いていたyoutuber「菊城探味」氏に紹介して頂いた民間芸術博物館を開いている張俊濤氏(汴京灯笼张)…

河南省を往く59

老境と医者通い 帰国後一夜明けてぼーっとしたまま過ごしている。気づいたら歯科医に行く時間。愛車の軽トラを駆りお土産のジャスミン茶を持って参上。 出国直前になって痛みだした歯だが、急遽治療していただき、痛みも無くなって旅に出ることが出来た。こ…

河南省を往く58

本日正午に中国を離れ帰国しました。とりあえず二週間も家を空けてしまったので、免税店で留守を預かる家人にお土産をと思ったのだが、ディオールとかそんな化粧品の店に入ったらいっぱい商品はあるんだが値札が無いじゃん。いくらすんの?これ。 値段を気に…

河南省を往く57

もう間もなく河南省を離れ、錫山県、江蘇省に入る。車窓の外は曇りだがただ曇っているというだけではないただ事ではない視程の悪さで、スティーブン・キングの小説にあった霧の中から異世界の怪物が人を襲うみたいな怖さがある風景だ。 などと言っている間に…

河南省を往く56

劉清霞記念館を見て開封北駅に向かう。記念館の向かいに劉少奇記念館もあるんだが、改修とかで閉鎖中。毎日公安のパトカーが止まっているのは何故。そっと写真撮って道を渡り劉清霞記念館に入る。幼稚園児がたくさん参観に来ていた。 あ、劉少奇は1980年に名…

河南省を往く55

今タクシーの中で書いてるんだが、開封の城内の道は狭くて激混みに混み合う。その要因は先ず古い街並みの再開発が困難なこと、それから城壁が残り城門をくぐらなければ外に出られないということだと思う。とにかく大きな街はすなわち古い暦がある街なので、…

河南省を往く54

毎度つまんない旅の記録を読んでいただいているわけだが、皆さんの貴重な時間を浪費させているようで心苦しい。しかしvisa無しでの渡航が出来ない今の中国の旅行事情をお伝えして訪中を今後考えている方の参考の一つにでもなれば望外の幸せというものだ。 さ…

河南省を往く53

開封のホテルを出て、北に歩くと劉少奇記念館などがある。しかしここも開いていない。さて、劉少奇は名誉回復したんだっけか。よくわからず。後で調べる。 って調べたら俺が初めて訪中した1980年に名誉回復していた。 迷惑考えずに押し掛けたら悪いよなと思…

河南省を往く52

今朝は久しぶりに焦った。高鉄発車時刻の1時間前に行動を起発し、ホテルから洛陽龍門の高鉄駅まで車を手配したまでは良かったが、走り出した車が通る街道の交通信号が目前で尽く赤に変わる。信号のタイミングが悪いとか、つながりがサイアクとかそういう状態…

河南省を往く50

現代公主考 いよいよ50回目。というかまだ50回だけど。 拙い文章を読んでいただけるだけで有り難いのだが、なにせタクシーや汽車の中で書いてるので誤字脱字が多いと思う。お許し下され。 今夜は正統派のホテルでまともな夕飯を摂った。地元の菜2品とビール3…

河南省を往く49

今日は日曜日。観光都市洛陽は大変なにぎわいで、多くの女性が漢服を着て街中を闊歩している。俺は昨晩洛陽の中心地にある中州国際飯店に投宿した。多分1950年代にロシア人技術者を泊めるためか、その後に外貨獲得のために建てられたか、そういう匂いのする…

河南省を往く48

新安県に到着し、早速得意のアプリで車を呼んだが、この駅は駅前と言っても狭く曲がった道が通るばかりのローカル駅だ。電動バイクや三輪自動車を巧みに避けながら車はやって来た。それに載せてもらい今日最後の見学地「漢函谷関」へと入っていった。 ここも…

河南省を往く41

本村少将の死 北支那方面軍第1軍第69師団歩兵第59旅団長本村少将(戦死後中将に進級)は一号作戦の過程で発動された霊宝会戦の中で戦死した。旅団長の死とはどういう事なのだろうか? 戦史には、虢略の西北方の営田にて地雷により戦死を遂げたとある。まさか…

河南省を往く24

ようやく関空から上海の浦東空港にたどり着いた。入国審査が昔の虹橋機場を彷彿とさせて懐かしくなった。関空-上海ってあっと言う間に着いてしまうんだね。昔、伊丹から京大の先生方に混じって旅行した時もそうだったかな? 関空は雨だったので、途中は雲の上…

河南省を往く23

いよいよ第一歩を踏み出す。まずローカルの駅まで歩いて空港行きの電車に乗る。 ここまでは良いのだがが今回の最難関は函谷関じゃなくて関空までの飛行に用いるPeach航空だ。まあ普通に飛んでるんだろうけど、俺にとっては鬼門中の鬼門。遅れる、飛ばないで…

河南省を往く22

出発1日前。歯科治療に行き、一応仮に穴をふさいでもらい帰宅するが、昼飯に作ったパスタがもちもちすぎて詰め物が脱落。再度歯科医に行き塞いでもらう。歯科衛生士のおねいさんから、「スパイ容疑で捕まんないようにね」と囁かれる。気をつけます。 その間…

河南省を往く21

出発まであと2日となり、荷物の整理と買い物に奔走中。今日は洗濯用の石鹸を買った。ランドリーがあるホテルもあるので、自分で出来るものは自分でという方針。書類入れとして、物置に死蔵していた軍用の図嚢型の縦長ショルダーバッグを引き出して地図やら論…

河南省を往く20

出発まであと5日。どこかに放りっぱなしのザックを発見して装備を詰め込む。サブザックと、薬、ティッシュ、電池とコード、地図、スマホ2台と洗面道具。あとは着替えとパスポートを入れればとりあえず出発可能になるはず。 なんとなく北京放送の日本語放送を…

河南省を往く19

歯が痛い 出発まであと一週間を切ったというのに、以前から左の下の奥歯が時々うずいていたのがここに来て暴れ出した。 前回は1月に一週間くらい病んで、鎮痛剤を飲んでごまかしたが、そのうちに痛みが引いていくので歯科医に行っても「また痛くなったら来て…

河南省を往く15

NikonのD800Eのマルチセレクターボタンがふにゃふにゃになってしまった。多分ボタン裏のゴムが劣化してしまい破損しているんだと思う。AFのターゲットをセレクトするのに多用するから壊れやすいんだなと・・・。中国から部品のゴムパッドを買ったのでいずれ…

河南省を往く14

出発まで10日となると、いろいろ動きも出て来る。中国国内を移動するための鉄道切符購入が14日前から可能になるので、大分以前に予約した切符が次々と購入済の知らせが入って来る。 trip.comに予約をリクエストしていた切符はe-tiketなので身分証であるパス…

河南省を往く13

出発まで2週間を切った河南省への旅だが、今回の旅程を載せておく。 関西国際空港-上海浦東空港-咸陽国際空港 西安泊 兵馬俑博物館・鴻門宴景区 西安泊 八路軍駐西安弁事署・陝西歴史博物館・西安碑林博物館 西安泊 西安北-運城北-永済北 解塩池・鸛鵲楼…

河南省を往く12

商於 商於(しょうお)の地とは中島敦「山月記」の舞台となる地名であり、これもまた現在の河南省にある。 李徴の友人、監察御史である陳郡の袁惨がここに宿った。袁惨は勅命を奉じて嶺南に使いする途上であったが早朝人食い虎が出るので出発を遅らせようと…

河南省を往く11

虢略 虢略(かくりゃく)と言えば高校国語教材の定番である中島敦の「山月記」に出てくる地名である。虎に変身して異類の身と成り果てた隴西の李徴の蟄居先であった。 この地名は現在はなく、新たに霊宝市の名を以て呼ばれている。旧霊宝県城はそれこそ弘農…

河南省を往く10

訪中するというと「大丈夫なの?」とか「捕まったりしない?」という割と定型的な質問が来る。いや、大丈夫だろうと思う。 今回の訪中でカメラを持って行くがどれを持参するか悩んでいる。例の間諜防止法やら測量法やらの関係でGPSで撮影位置を記録する装置…

河南省を往く9

「河南省を往く」とは言い条、なかなか出発しないのがじれったいところだが、河南省と言えばデリケートな話題になるが他省人からの酷い差別についても触れねばなるまい。 20年も前になるが、とにかく北京あたりでタクシーに乗っていると前を走る車が河南ナン…

河南省を往く8

google mapの衛星写真と百度地図の衛星写真を比べてみた。 比較している場所は前のページの東文研紀要所載の「魏函谷関」擬定地である。黄河に注ぐ弘農河の左岸台地に切り込む地溝の入り口を著者の塩沢氏は魏函谷関の位置と考えているようだ。 まずgoogle ma…

河南省を往く7

旅行に必要な地図は前回紹介したが、いま旅に備えて整理中の書籍がこれである。 1.防衛庁防衛研修所戦史室著 戦史叢書 一号作戦 河南の会戦 2.東亜同文会発行 支那省別全誌 第8巻 「河南省」 支那省別全誌 第八巻 - 国立国会図書館デジタルコレクション …