imaginegargle’s blog

中国文明の揺籃である河南省への旅の準備とその旅路について記すブログ

河南省を往く15

 NikonのD800Eのマルチセレクターボタンがふにゃふにゃになってしまった。多分ボタン裏のゴムが劣化してしまい破損しているんだと思う。AFのターゲットをセレクトするのに多用するから壊れやすいんだなと・・・。中国から部品のゴムパッドを買ったのでいずれ交換しなければならない。

 

 もう既に修理を受け付けていない機種なので、メンテナンスも自分でやるしかない。Nikonってこういうメーカーだったか?20年くらい前に本当に古い30☓8双眼鏡のオーバーホールを頼んだら電話口で断られた。それでも向こうで何だかやりとりしてるうちに職人さんがいるので部品はないけどやってみますなんて云われてお願いしたが、こういう職人さんはもういないのかな。

 製造後10年で修理はしませんって、カメラは光学機器じゃなくて家電製品になってしまったんだとしみじみ思う。

 この部品を交換して、最後に河南省に持って行くのはD800かD800Eかを決めることにしよう。

 レンズは当初24mm-120mmを考えたけれど、やっぱり重いし大きいので24mm-85mmにした。記録用なら十分だ。

 一昨日、東京に行って東京国立近代美術館でやっていた「中平卓馬 火-氾濫」をみてきた。まあ、その仕事の作風の振れ幅がすごくて喫驚する。写真家には僕などにはないしっかりとした哲学というか理念があるんだが、中平さんの前半の荒々しいざらついた写真と後半のしっかり色を載せたコダクローム的(って言っていいのか?)作品の違いの深さよ。そういう作風の溝を、彼は自己批判や記憶喪失の体験の中で乗りこえ、切り替えていく。自己の理論とか言説とかの殻を破るのは本当に難しい、そう感じた。