imaginegargle’s blog

中国文明の揺籃である河南省への旅の準備とその旅路について記すブログ

河南省を往く48

 新安県に到着し、早速得意のアプリで車を呼んだが、この駅は駅前と言っても狭く曲がった道が通るばかりのローカル駅だ。電動バイク三輪自動車を巧みに避けながら車はやって来た。それに載せてもらい今日最後の見学地「漢函谷関」へと入っていった。


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 ここも川と崖に挟まれた地形でその河谷に城関が築かれている。お陰で暑い日差しの中でも川風が吹いて汗をとばしてくれる。

 入場料を払うと川に架けられた人道橋を渡り対岸の河川敷に出た。その崖には赤い岩肌が削られて唐代の年号が刻まれているほか、地面には深い轍の跡すら見られるのだ。更に歩みを進めると左右に櫓の跡と思われる高台と正面にはだいぶ補修の手が入っているが城門が現れた。城門には登ることができ周囲を見渡す事ができる。

 しばらくすると城門の北側に先ほど使って来た隴海線の線路を走る電車が通るのが見えた。

 城門の上を南側に進むとやがて下り口が見つかり高台の裏手に回ると現在までに進められた函谷関の遺構の発掘の様子が見られる。立派な屋根をかけた展示空間となっている。


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 霊宝の函谷関がテーマパークならこちらは少し歴史的な価値が高いかなという気がする。従って見物客は少なく落ち着いて見学ができる雰囲気である。無論、漢服公主はいない。