imaginegargle’s blog

中国文明の揺籃である河南省への旅の準備とその旅路について記すブログ

河南省を往く34

 お腹もくちくなり、さてお得意の支付宝で支払いかなということで、手元の伝票を持ってレジに行く。伝票のバーコードをスキャンしたら35元の支払いが出来るはずだが、何と支払いに使うクレジットカードが通らない。あれっ?使えなくなったかと思い、大いに冷や汗をかくことになった。お店のおばさんは困惑している。そりゃそうだよな。だがおばさん以上に困惑しているのはこの俺なのだ。

 おばさんは店のマネージャーを呼んで事情を話したらしく、俺は翻訳アプリ使って「一度ホテルに戻って別のカードを登録して戻って来る」と言ったらわかってもらえた。店を出るときにはおばさんから「慢慢走!(ゆっくりお行き)」などと声をかけられはしってホテルにたどり着いた。新たにカードを登録して暗証番号も書き換えて今度は少し冷静になって一駅だが地下鉄を使うことにした。地下鉄の支払いが出来ていれば支付宝自体は機能していることになるからだ。

 お店にただいま〜と言って入って行くと皆ニコニコして迎えてくれた。早速、再挑戦してみたが今回もやはりダメであった。しかし俺は以前の俺ではなく、冷静さをトリモロシた俺、である。支付宝が吐き出す英語のメッセージを読むと、お前の支付宝は日常の支払いの決済にのみ使えて、銀行口座に直接振り込むような事はできないのだと書いてある。つまりお店が発行した伝票に印字されたバーコードの宛先はお店の銀行口座ということらしい。

 そしたら店のマネージャーが「僕の個人の決済アプリ宛に送金してみたらどうですか?」などといかしたアイデアを出すではないか。早速マネージャーが差し出すスマホ画面のバーコードをスキャンして金額を入れるとチャリーンとチャイムが鳴って無事にお金を渡すことが出来た。マネージャーは一言「成功!」とさけび、俺は一言「やった~!」と叫んでいた。翻訳アプリ使って「日本に帰ったらお店の宣伝バンバンするからね。」などと言うとマネージャーも「中国に来てくれてありがとうございます。お役に立ててよかったです。」などと言ってくれる。最後はおばさんたちもみんなで見送ってくれた。

ありがとうマネージャー、ありがとうおばさんたち。そしてありがとう翻訳アプリと支付宝さん。

というわけだが、確かにクレジットカードから銀行口座にお金を移すってあり得ない仕組みだ。これが中国の銀行口座をガイジンの俺も開いて支付宝に紐付ければ何も問題はないのだ。だが現在中国国内に在住していないガイジンが中国の銀行口座を開くのは困難だと言われている。犯罪者がマネーロンダリングに使ったので扱いが厳しくなったようだ。

 長々と書いたがクレジットカードから支出出来るようになって支付宝便利だと思っていたが、こういう落とし穴があることも知ってほしい。あ〜疲れた。