imaginegargle’s blog

中国文明の揺籃である河南省への旅の準備とその旅路について記すブログ

河南省を往く37

昼はピータンと鵞鳥のレバーをつまみにビールをやっつける。再び駅まで戻りスマホ決済しようとしたらまたはねられた。慌てず別のカードに切り替えて事なきを得たがカード会社からメールが来ている。海外でカード決済を多用するとこういう安全装置が働くよう…

河南省を往く36

午前中に山西省運城に到着。高鉄の駅は運城北。例によって街からは離れた場所にある。タクシーで行こうと地下のタクシー乗り場に行ったらたくさんのタクシーが客待ち中。やって来たタクシー運転手、映画で見た人だって思った。韓国映画の「タクシードライバ…

河南省を往く35

いろいろあったが、いよいよウオームアップも終わり西安を後にする。いま、西安北駅から高鉄に乗って移動中だが、行き先はまだ河南省ではない。黄河を渡り山西省へと侵入じゃなくて進入する。 現在は太西高鉄客運専用線を徐蘭高鉄西鄭段と並行して走っている…

河南省を往く34

お腹もくちくなり、さてお得意の支付宝で支払いかなということで、手元の伝票を持ってレジに行く。伝票のバーコードをスキャンしたら35元の支払いが出来るはずだが、何と支払いに使うクレジットカードが通らない。あれっ?使えなくなったかと思い、大いに冷…

河南省を往く33

今夜が最後の西安の夜になる。昨日夕方に秦腔のさわりを少しばかり聴いて、あぁ良いな〜と思ったので、今夜は鐘楼近くの秦腔の芸術団体である「易俗社」の劇場まで出かけた。と言ってもホテルからは歩いて10分ほど。鐘楼のロータリーに面した郵電ビルの裏に…

河南省を往く32

陝西省歴史博物館から帰って来た。博物館は免費入場だが入るためには身分証の提示が要求される。外国人は身分証無いのでとりあえず入口手前の窓口に行きパスポートを提示する。同時になんか聞かれたがよくわかんないんでマゴマゴしてると後ろの兄ちゃんが「…

河南省を往く31

暇なんでタクシーの中で書いてるんだが、さっき突然車が急ブレーキと急ハンドルで何かを避けた。 後を振り返ると3車線の真ん中に止まっている車がいた。危うく追突するところだった。死ぬところでした。 その後、陝西省歴史博物館に行った帰り、路上でガチャ…

河南省を往く30

定番の観光地兵馬俑博物館をあとにして、鴻門之会の跡という場所を経由して陝西省歴史博物館まで。 客引きのおっさんが160元で行くって言うのでめんどくさいからお願いする。 鴻門之会は高校漢文の教材に必ず出てくる名場面。出典は司馬遷の「史記」項羽本紀…

河南省を往く29

昨日は西安市内でウロウロ時間を潰してしまった。だが過去の経験からするとコレは中国のスタイルに体を慣らす準備期間としてどうしても必要なロスなのだ。すなわちロスではないのだ。 新しい電話番号も貰って配車アプリを導入したがどうやら日本の電話番号で…

河南省を往く28

今日の朝、回民街の中にあった清朝の官員の居宅「高家大院」に行ったが、夕方から陝西省の秦腔の公演を同じ場所でやると掲示があったので電話屋に行った帰りに回ってみた。1830から公演開始とあって45元出して本日2度目の入場をする。 いや~女性1人と男性5…

河南省を往く27

兵馬俑行くつもりが、その前に電話番号もらおうなんて考えて電話屋回りをしてたら懐かしい中国旅行の泥沼に入って行くのがわかった。小さな店に行ってもダメで大きな営業店に行かないとSIMカード売ってくれない。まあそうだよな、というのは後知恵で本人はテ…

河南省を往く26

往く往くって全然河南省と関係ないことばかり書いている。西安入りして一夜明け、何も食べてないので苦しくなってきたから外出。なんか西安食べ歩き動画にいっぱい出てくる通りから、一つ入った「麻乃ホン飩」なる清真の店に入りそのまま屋号になってるワン…

河南省を往く25

なんとか西安咸陽国際空港にたどり着き、タクシーで西安市内のホテルに移動。西大街にある古いホテルです。洗面台の排水ができないなど不備もあるので明日クレームをと考えている。ただ俺の世代はなんというかクレームって基本的に言わない方で、まあ我慢で…

河南省を往く24

ようやく関空から上海の浦東空港にたどり着いた。入国審査が昔の虹橋機場を彷彿とさせて懐かしくなった。関空-上海ってあっと言う間に着いてしまうんだね。昔、伊丹から京大の先生方に混じって旅行した時もそうだったかな? 関空は雨だったので、途中は雲の上…

河南省を往く23

いよいよ第一歩を踏み出す。まずローカルの駅まで歩いて空港行きの電車に乗る。 ここまでは良いのだがが今回の最難関は函谷関じゃなくて関空までの飛行に用いるPeach航空だ。まあ普通に飛んでるんだろうけど、俺にとっては鬼門中の鬼門。遅れる、飛ばないで…

河南省を往く22

出発1日前。歯科治療に行き、一応仮に穴をふさいでもらい帰宅するが、昼飯に作ったパスタがもちもちすぎて詰め物が脱落。再度歯科医に行き塞いでもらう。歯科衛生士のおねいさんから、「スパイ容疑で捕まんないようにね」と囁かれる。気をつけます。 その間…

河南省を往く21

出発まであと2日となり、荷物の整理と買い物に奔走中。今日は洗濯用の石鹸を買った。ランドリーがあるホテルもあるので、自分で出来るものは自分でという方針。書類入れとして、物置に死蔵していた軍用の図嚢型の縦長ショルダーバッグを引き出して地図やら論…

河南省を往く20

出発まであと5日。どこかに放りっぱなしのザックを発見して装備を詰め込む。サブザックと、薬、ティッシュ、電池とコード、地図、スマホ2台と洗面道具。あとは着替えとパスポートを入れればとりあえず出発可能になるはず。 なんとなく北京放送の日本語放送を…

河南省を往く19

歯が痛い 出発まであと一週間を切ったというのに、以前から左の下の奥歯が時々うずいていたのがここに来て暴れ出した。 前回は1月に一週間くらい病んで、鎮痛剤を飲んでごまかしたが、そのうちに痛みが引いていくので歯科医に行っても「また痛くなったら来て…

河南省を往く18

今日は「中原趟將」に並ぶ俺の中の河南省理解というか開封市理解のためのチャンネルを一つご紹介したい。それが「菊城小微」さんである。市内の小学校の近くで子ども相手の食い物屋を開いたらしいが最近は開封市内はおろか近郷近在の農村や割と遠くまで出か…

河南省を往く17

どんどん旅行記から離れていくんだが、まだ出発してないんでしょうがない。前回の抗日テレビ劇の中で中国人俳優の日本人将校が「そうか、よ~し!」っていうのを流ちょうに話す件だ。 中国の日本語の先生がいい塩梅に紹介してるのでご案内します。 mbd.baidu…

河南省を往く16

出発まであと9日だ。不安でしょうがない。 雑談を書く。近年中国を歩くと、面と向かって罵られたりはしないが、特に地方で「鬼子」と囁かれたりした経験は無いだろうか。俺はある。昔は「日本人」だったが2019年には「鬼子」の囁きが聞こえた。河南省鉄門鎮…

河南省を往く15

NikonのD800Eのマルチセレクターボタンがふにゃふにゃになってしまった。多分ボタン裏のゴムが劣化してしまい破損しているんだと思う。AFのターゲットをセレクトするのに多用するから壊れやすいんだなと・・・。中国から部品のゴムパッドを買ったのでいずれ…

河南省を往く14

出発まで10日となると、いろいろ動きも出て来る。中国国内を移動するための鉄道切符購入が14日前から可能になるので、大分以前に予約した切符が次々と購入済の知らせが入って来る。 trip.comに予約をリクエストしていた切符はe-tiketなので身分証であるパス…

河南省を往く13

出発まで2週間を切った河南省への旅だが、今回の旅程を載せておく。 関西国際空港-上海浦東空港-咸陽国際空港 西安泊 兵馬俑博物館・鴻門宴景区 西安泊 八路軍駐西安弁事署・陝西歴史博物館・西安碑林博物館 西安泊 西安北-運城北-永済北 解塩池・鸛鵲楼…

河南省を往く12

商於 商於(しょうお)の地とは中島敦「山月記」の舞台となる地名であり、これもまた現在の河南省にある。 李徴の友人、監察御史である陳郡の袁惨がここに宿った。袁惨は勅命を奉じて嶺南に使いする途上であったが早朝人食い虎が出るので出発を遅らせようと…

河南省を往く11

虢略 虢略(かくりゃく)と言えば高校国語教材の定番である中島敦の「山月記」に出てくる地名である。虎に変身して異類の身と成り果てた隴西の李徴の蟄居先であった。 この地名は現在はなく、新たに霊宝市の名を以て呼ばれている。旧霊宝県城はそれこそ弘農…

河南省を往く10

訪中するというと「大丈夫なの?」とか「捕まったりしない?」という割と定型的な質問が来る。いや、大丈夫だろうと思う。 今回の訪中でカメラを持って行くがどれを持参するか悩んでいる。例の間諜防止法やら測量法やらの関係でGPSで撮影位置を記録する装置…

河南省を往く9

「河南省を往く」とは言い条、なかなか出発しないのがじれったいところだが、河南省と言えばデリケートな話題になるが他省人からの酷い差別についても触れねばなるまい。 20年も前になるが、とにかく北京あたりでタクシーに乗っていると前を走る車が河南ナン…

河南省を往く8

google mapの衛星写真と百度地図の衛星写真を比べてみた。 比較している場所は前のページの東文研紀要所載の「魏函谷関」擬定地である。黄河に注ぐ弘農河の左岸台地に切り込む地溝の入り口を著者の塩沢氏は魏函谷関の位置と考えているようだ。 まずgoogle ma…